少し前から「無添加」ブームになってきていますが、添加物とはどんなものなのか?
添加物の何が悪いのか?気になるけれど、難しく考えたくない。よく分からないという人は、是非ご一読下さい。
食品添加物とは?
食品添加物とは(以下「添加物」)、食品の見ためや香りを良くしたり、本来であれば日持ちしないものの保存性を良くしたり、誰もが「おいしい!」と感じる味にするために、食品加工の際に使われる物質のことです。
自然由来のものもありますが、特に化学合成された添加物は、消費者が食品を安価に、より手軽に購入するため使用されることが多いようです。
食品添加物は安全?
現在この国で認可されている添加物は約1500種類と言われています。
添加物が安全か危険かということは昔からずっと議論されてきましたが、安全派の意見として「国が認可しているのだから信頼できる」という声をよく聞きます。
子供をもつ母親たちの間でも「うちは添加物なんか気にしない」「気にしていたら食べるものがなくなる」などとよく言われており、それに納得する人が多いのも現状です。
多忙な生活の中で気にすることが面倒であり、たとえ少し気になったとしても「気にしない!ということにしておきたい」というのもあるかもしれません。
しかし添加物の安全性は、物質ごとに許容摂取量が決められてはいるものの、複数の添加物を組み合わせて食べた時の人体への影響や、たくさん食べた時にどうなるかということについては確認されていないことから、結局のところ安全かどうか不明とされているようです。
このことはつまり「化学合成物質が複数組み合わさった場合に人体の中で化学反応を起こすことがあり、それによってどのような作用があるか分かっていない」ということなので、食生活を送る上で非常に重要なことではないでしょうか。
例えば、たった1つのお菓子でさえ様々な種類の添加物が使用されているのですから、1日の食事の中で摂取する食品添加物は1種類のみ、しかも少量なんかにとどまらないことは想像できますよね。
さらに、どの食品をどれだけ食べるかは人によって全然違い、どの物質にどのような影響を受けるかも体質によって違います。これらのことから、国が決めた基準だけで自分にとって安全かどうか決めるのは難しいのではないかと思うのです。
安全かどうか不明なもの・ただちに影響はないと言われているものを、大切な家族に食べさせる。毎日忙しいからとはいえ「手軽でおいしいだけの食べ物」を与えることが、果たして愛情と呼べるのかどうか疑問です。
添加物の危険性とは?

人体への悪影響について
添加物といってもそれぞれに特徴があり、全てが同じくらい危険というわけではありません。豆腐やこんにゃくは添加物なしでは固めることができませんし、化学合成された添加物であっても毒性が低いと言われているものもあります。
その一方で、例えばハムやソーセージなどに使用されている「リン酸塩」は、カルシウムの吸収を抑制し骨粗鬆症や腎機能の低下、甲状腺機能に悪影響を与えるおそれなどが指摘されています。
さらにハムやソーセージ・明太子などに使用されている「亜硝酸塩」は、肉や魚と結合すると強力な発ガン性物質になることから、食品そのものが有害性のかなり高い食品なのでは?と危険視されているのです。
このように1つの食品中で多くの害が指摘されているものもあり、その他にも、スーパーの加工食品や外食での食べ物に含まれる合成着色料や合成保存料(発ガン性)、コンビニで何気なく買うカロリーゼロ飲料に使用されている人工甘味料(発ガン性や糖尿病発症のおそれ)など、目に見えない多くの悪影響を知らず知らずのうちに受けてしまうのが、添加物の恐ろしさなのです。
子供や赤ちゃんへの危険性
小さな子供や赤ちゃんの体は未発達なので、年齢が低ければ低いほど、化学物質による脳や内臓へのダメージは深刻なようです。
「妊娠中に添加物たくさん食べたけど健常児が生まれた!」
「添加物は気にしないけど、子供は正常に育っている」
などと喜んでいるお母さんもたくさん目にしますが、害というのは今すぐ目に見えるものだけではありません。
正常に生まれたもののアレルギーが後に発症したり、偏食、多動や注意欠陥、情緒不安定であったりなどという話を聞いたことはありませんか?
添加物が子供の体質・性格・自立心・アレルギーや後に出てくる病気など、様々なことに関与している可能性は大いにあるということが、世界中で指摘されています。
人体に起こりうる悪いこと全てが添加物のせいだ!とは思えませんが、悪影響を与えるものを少しでも取り除き、目先のことだけでなく未来の健康にも貢献していきたいと願うのが親心ではないかと思うのです。
添加物によるアレルギーなどの症状
先ほども少しふれましたが、現在アレルギーを発症する子供が増加傾向にあると言われており、添加物が関係しているのではないかと言われているようです。
アレルギーとの関係性が特に指摘されている添加物をまとめてみましたのでご覧ください。
食品添加物の種類や症状などの表一覧
着色料 | 保存料 | 酸化防止剤 | 化学調味料 | 人工甘味料 |
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食品添加物 | 合成着色料 「赤色◯号、黄色◯号」 など |
安息香酸Na | パラベン | 亜硫酸塩 | BHA(ブチル ヒドロキシアニソール)、 BHT(ブチル ヒドロキシトルエン) |
グルタミン酸Na | サッカリン | アスパルテーム |
症状 | 喘息、じんましん | アトピー性皮膚 炎、喘息 |
じんましん、喘息 | じんましん、喘息 | じんましん、喘息 | アトピー性皮膚 炎、じんましん |
じんましん | じんましん |
含まれるもの | 魚介加工品、加工 肉、ジャム、アイス クリーム、菓子、錠剤など |
調味料、魚介加工品、 清涼飲料水など |
調味料、清涼飲料水、 栄養ドリンク、 化粧品、薬など |
ワインなどの酒類、 加工食品など |
油脂、バター、 魚介加工品など |
中華料理、うまみ調味料、 弁当や惣菜、 ソースやタレなど |
調味料、菓子など | 菓子など |
※これ以外にも、安息香酸Naと合成着色料「黄色4号」を一緒に摂取すると喘息やじんましんが起こりやすいことや、添加物が腸の表面を傷つけて腸壁からアレルギーの原因物質が体内に入るのを促進させることが指摘されているので、現在アレルギー症状のない人でも注意が必要です。
避けた方がよい添加物の一覧
添加物には様々な種類があり、比較的 安全と言われているものや危険性が低いもの、そして悪影響が指摘され避けるべきだと言われているもの、それぞれによって危険性に違いがあるようです。ですから添加物というだけで過敏になってしまう必要はありません。
そして、現代社会において添加物すべてを排除しながら暮らすのは難しいことかもしれませんので、せめて有害性の高いものだけでも避ける・非常時には添加物のメリットも利用するなど正しい知識をもって、その都度 最適な選択をしながら生活していくことが大切ではないかと思います。
そこで特に避けた方がよいと言われる、危険視されている添加物をまとめてみました。
食品選びの際にお役立ていただけると嬉しいです。
合成着色料
「赤色◯号、黄色◯号」など
タール系色素とも呼ばれ、食品や口紅などに使用されている。石油を化学合成して作られ、発ガン性、赤血球減少、催奇形性などあり。毒性が強いため外国では禁止のものも多い。
発色剤
「亜硝酸Na(亜硝酸塩)」など
ハムやウインナー、サラミなどに使用されている劇薬。発ガン性、催奇形性、知能や精神障害をもたらす。特に肉や魚またはビタミンCと結びつくと体内で強い発ガン性物質になる。

保存料
「ソルビン酸、ソルビン酸K、ソルビン酸カリウム」「安息香酸塩、安息香酸ナトリウム」など
あらゆる飲食物に使用されており強い発ガン性あり。白血病、神経障害、免疫障害、細胞突然変異などを引き起こす。発色剤「亜硝酸Na」と結合すると更に強い発ガン性物質となる。
化学調味料
「調味料・アミノ酸等」「核酸」「グルタミン酸ナトリウム」など。
うまみ成分の化学調味料。うまみ調味料や、かつおやこんぶの顆粒だし、だし入り味噌などに使用。脳に作用して幻覚を起こし、正常な味覚を破壊する。妊娠中の摂取で胎児に脳障害、発達障害を起こす可能性あり。成長ホルモン、生殖器に悪影響を及ぼすことも。
人工甘味料
「サッカリン」「サッカリンナトリウム(Na)」「アスパルテーム」「フェニルアラニン(化合物)」「スクラロース」など
昔はジュースや調味料に使用されていたが、今では菓子類など、幅広い食品に使用されている。低カロリーのためダイエット中の強い味方として親しまれ、妊娠・授乳期などのノンアルコール飲料や、体重コントロールのためダイエット食品として摂取する人が多いが、胎盤や母乳を介して赤ちゃんに吸収されるとかなり有毒の可能性。成人でも重篤なリスクあり。
発ガン性、精子減少、内臓疾患、うつ、白血病、脳腫瘍、リンパ球減少、パーキンソン病など。
イーストフード
「臭素酸カリウム」「塩化アンモニウム」など
市販の菓子パンほとんどに入っており、短時間で低コストに大量のパンを発酵させることができるため企業には便利な物質。世界的にほとんど使用禁止とされるほど強い毒性をもつが、日本ではパンへの使用のみOK。国際ガン研究機構も認める遺伝子障害性発ガン性物質。イースト(=パン酵母)とは別物なので注意。
防カビ剤
「イザマリル」「OPP」「TBZ」
輸入されたオレンジやレモン、グレープフルーツやライムなどに使用されている。発ガン性や催奇形性などが見られ、胎児に先天性障害の可能性。(国内産の柑橘類には不使用)
殺菌剤

「次亜塩素酸ナトリウム」
コンビニやスーパーで売られているカット野菜の漂白や、冷凍魚介類の殺菌などに使用されている。
酸化防止剤
「亜硫酸塩」「亜硫酸ナトリウム」「二酸化硫黄」「ピロ亜硫酸ナトリウム」「ピロ亜硫酸K」
ワインの酸化防止剤、ドライフルーツや野菜水煮の漂白などに使用されている。発ガン性、アレルギー症状、循環障害、骨髄の委縮、催奇形性、代謝障害などが見られる。ワインの二日酔いの原因にもなる。
食品添加物まとめ
添加物についてご理解いただけましたでしょうか。食事を作るということは、食べる人の体を作るということです。食の質と、相手を大切に思う気持ちというのは比例していると思います。
添加物を避けていても食べるものは数えきれないほどありますし、無添加でもおいしくする調理法や、料理パターンも無限大です。気付くことさえできればあとは簡単ですよ。
添加物まみれの乳幼児期を過ごした子供は、大人になっても本物の味が分かりません。添加物の味をおふくろの味だと思い、生涯添加物の味を求め続けるなんて、悲しいことではありませんか?
時間がなくても面倒でも、是非、愛情をもって家族の食と向き合っていただきたいと思います。今まで何も気にしていなかった人も、添加物が少し気になっていた人も、これを機に食生活の質の向上につなげていただけると嬉しいです。